ミステリー小説講座 ~読売江戸川乱歩フォーラム2009~ なるイベントに行ってきました。
まあ世の中の常ですが、タイトル自体はかなりいいかげんなもので、別に小説講座ではありません。
※ …何度も言いますが、拙著のタイトルはすべて出版社が決めたもので… 某先輩マジシャンの作品タイトルのように実にテキトーなものなのです。(^_^;)
ミステリ作家として著名な綾辻行人さん、先日直木賞を受賞されたばかりの北村薫さん、ギャグ漫画家の喜国雅彦さんという、本格ミステリ好きにはたまらないメンバーによるトークショーなのでありました。
ちなみに御三方ともに私好みの作品をたくさん書かれておりまして…ファンです。
綾辻さんはマジック好きでも有名で (これは乱歩自身もそうで、この日一般公開されていた乱歩邸では、“手品の種”と書かれた箱も展示されていて微笑ましかった。高木重朗先生とも親交があったらしい。そういえば北村さんも種明かし本の思い出をエッセイに書かれていたなあ…)、家人が奥さまと知り合いだったり、某先輩の知人ということもあり、綾辻さんとは少し面識があるのですが、北村さんと喜国さんは初めて生で拝見しました。
三人とも、とにかく乱歩やミステリが好きで好きでたまらない様子が見て取れます。
北村さんが先輩に貸して帰ってこなくなった本を、数年ぶりに結婚式で会った相手から取り戻した話をされ、「おまえも執念深いねえ…」 といわれたエピソードを語っていたとき、喜国さんが 「…でも、そういった本のおかげで僕らは人生が決まってしまったわけですから」 ともらされ、…そりゃそうだよなと。
先日漫画家の唐沢なをきさんのテレビ取材時のゴタゴタが話題になっていましたが (ディレクターのイメージの押し付け)、この手の職業は 「とにかく好きでなきゃできない」 し、少なくとも見巧者からは、そうでない人との差はハッキリと分かる。
こういった仕事人たちの、ジャンルに対する愛情あふれる話は、仮にグダグダでも (^_^.) 結構ここちよい。
※アルコール込みのマジック版をいずれ開催したいのですが… 今年は無理かな…。
結局500人くらいの観客が集まり、雰囲気もなかなか良かったのですが、結局一番印象に残った話が
ラーメンズ!
明智と20面相の話をしていたときに、北村さん(59)が唐突に 「テレビドラマがあったら、ラーメンズの二人にあの役で対決させたいよねえ…」 などと言い出し、およそ北村さんとラーメンズのイメージが結びつかない綾辻さんと喜国さん、さらには会場の全員があっけにとられました。
進行役の綾辻さんが問いただすと、あの特異な才能を持つ二人組は、元教師であった北村さんの教え子だったそうで、
綾辻さんが思わず 「それは自慢ですか」 と一言。
会場は大いに盛り上がりました。
しかし確かに小林賢太郎は明智のクールなイメージに合うし、20面相の幼児性は片桐仁にピッタリである。
これ、ドラマの企画としてはありなのではないだろうか?
昔の少年ドラマシリーズみたいな感じでどうだろう。
旧乱歩邸の応接間や屋根の上で対峙する二人を妄想しながら仕事に向かいました。
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