変換したら上記のタイトルになってしまいました。
バットマンシリーズの最新作です。
前作の 『バットマンビギンズ』 も方向性としては「ありだな」と感じていたのですが、今回のダークな意図… いや 『ダークナイト』 は… すごい。
スーパーマンやスパイダーマンといった、大作アメコミヒーローものでスカッとしたい! そう考えている方には正直まったくお勧めできません。
軽妙な会話のやり取りこそあるものの、この手の大作映画にありがちな「おバカさ加減」(例えばインディの新作では、この部分の遊びが、ある意味ピークでしたが…) はまったくといってよいほどなく、冒頭のジョーカーによる銀行強盗シーンの異常さだけでも、到底単なるヒーロー映画には見えません。
日本でいえば、平成ガメラシリーズや、劇場版パトレイバー2のように、既成の設定やキャラを生かしながら、現実の世界(現代)の話としてリアリティを持たせることに腐心し、その暗さや不条理、そしてわずかな希望や救いを徹底的にスクリーンに焼き付けています。
ルパン三世 『カリオストロの城』 が大傑作でありながら、従来のルパン象とはまったくかけ離れたものであったように、バットマンとしては従来ならば絶対にありえないキャラと舞台設定でありましょう。
ヒットシリーズとはいえ、よくもまあ、こんな(褒め言葉です)脚本が通ったものだと。(^_^.)
ヒロイン役が代わって、かなりイメージが変わったことと、今回はある意味、主役を完全に食ってしまった、ジョーカー役のヒース・レジャー (とても20代にはみえません) が撮影後に急逝してしまったことが残念です。
クリストファー・ノーラン監督のひとつの到達点といっていいと思います。
152分という個人的にはありえない上映時間を全く無駄なく使い、全編がものすごい情報量。
舞台はゴッサムシティとはいっているものの、どう見ても現代のアメリカ某都市… まったくもって子供むきではありませんが、本国ではめちゃくちゃヒットしている模様。 これが結構不思議ですが、いいことかなと。
この夏、おとなの方にはお勧めの一本です。
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