8日に放送された 『ビーバップ・ハイヒール』 やっと見ました。
いや~ある程度覚悟はしていましたが、あそこまでベタベタのタネばらし番組になってしまうとは…… まあ、深夜枠のバラエティー番組としてはちょうど良いのかもしれませんが (視聴率は歴代4位だそうで、スタッフは喜んでおりましたけど) 自分としては正直不本意かなと。
当然のことではありますが、実際の(スタジオでの)収録は2時間近くあり、放送されている部分は実質30分ほどですから、最終的にどの部分を生かすのか?また、実際にはどういったナレーションやテロップが入るのか?等、放送されるまで分からないわけです。
基本的には新潮社の 『人はなぜ簡単に騙されるのか』 に即した内容なのですが、ここ数年のよくあるネタばらし番組にならにように!という部分に (私としては) かなり気を使ったつもりなのですが、なかなかこちらの意図を伝えるのは難しいものです。
まあ、以前書いたように仕事自体は楽しかったから良しとするか……。
で、最近上記の本の宣伝をかねて、テレビやラジオなどのメディアに出演する機会が多く、当然本番以外でもそういった業界の人たちと話をすることがある訳ですが、そこでも感じるのは (これまた以前から何度となく語っている) 知識として分かっているつもりのことと、現実でのギャップ、つまりは温度差ということです。
結局私が拙著で書いているのは、「脳で考えていること、分かったつもりになっていることと、実際の行動や現実とは別ものなのだ」 ということなのですが、これがまあ、当たり前すぎて伝わらないんですよね。
テレビの件 (の内の一部) は、4月に発売予定の 『コミュニケーション力が身につくクロースアップマジック23』 小学館文庫 (タイトルをつけているのは出版社ですからね!) の中でも紹介してますのでそちらをどうぞ。
他にもいくつか放送では分からないネタがありますので、忘れなければそのうちに。
ラジオの件でおもしろかったのは、台本作成のために取材してくれた放送作家の方。
「いやあ、血液型とか細木数子とかあまり信じてないんですよ」 なーんて言っていたので、私も 「そういうタイプの方には信じられないかもしれませんが、現実には驚くほど信じている人間は多いですよ」 なんて会話をしていたら……
「でも、超能力で失踪者を探すヤツ、あれはすごいですよね!」
正直心の中ではコケタのですが (一応業界側の人間ですし)、実はこれまたよくある話で、実際そんなものなのです。
自分が伝えようとしていること、極めて当たり前のことが、結局は一番難しいのだなということをまたしても (何百回目なんだろうか?) 感じてしまったのでした。
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