テレビで某映画評論家 (タレント) が、ある映画を絶賛 (多分) していたのですが、実は私自身昨日観たばかりの映画 「キンキー・ブーツ」 でありました。
私としてはかなり楽しめましたし、本当に作り方がうまいなあと思いました。ある意味この手の (どの手?) 作品としては王道であり、定番ともいえるのですが、こういった作品をきっちり作ることの出来る監督の手腕には感心しますし、次の作品にも注目したくなります。
今年オススメの元気のでる一本ですし、できれば劇場で観てほしいです。
で、何を言いたいのかというと、このタレントが作品冒頭のある仕掛けを、あっさりとばらしてしまっていたことです。 ヾ(・・;)
一応一人でツッコミを入れてはみたものの、これって残念ながら結構よくあることなのも事実です。
むろん良く出来た作品ですから、それを知っていたからといって、評価が下がることはないとは思いますし…… この手の仕掛けに無頓着な方が (実は) 結構多いことも充分知ってはいるのですが、少なくとも私のようなタイプの人間や、作り手にしてみれば、 「なんてことを!」 そうもいいたくなるというものです。
配給会社にしてみれば、テレビのような大きなメディアで宣伝してくれるわけですから、少しでも長くベタ褒めしてくれさえすればそれでいいのでしょうが…… (実際予告編でもこういったルール?は堂々と破られていたりしますからね!) 程度の差こそあれ、やってることはオチを最初に言っているようなものですし、タレント自身はその部分(でも)楽しんだのだとすると、やはり困ったものだなと。
ところでマジックの愛好家が、自分が見聞したものについて語るときに、突然裏の部分から説明し始める方が多いのも事実です。 おそらく実際に演じることは困難 (もしくは不可能) なのでそうなるのでしょうが、中にはそういった概念さえなく、ただ単に自分の知りえた情報を、同好の士に伝えたい (自慢したい?) だけと思われるような方もいらっしゃるようです。
できればマジックは 「やり方(トリック)」 を知る前に体感したいものですし、中にはオチを知っただけで、初見の際の 「ショック」 を取り戻せなくなるものも多々存在します。
マジックが基本的に観客ありきのものであることを考えると、ここは一つ、もう少し 「思いやり」 と 「想像力」 が必要かなと思うわけです。
また、愛好家の中でも、一応演者でありたいと (私のように) 考えているのであれば、観客に見えているはずの 「現象」 のみを、明確に (かつシンプルに) 説明できる能力は必要不可欠のはずです。 これって当たり前のようでなかなか出来ないことですから、パフォーマーは常に意識しておくことが大切かと。
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