「不思議なだけではダメ」
確かにその通りなのですが、
まずは当たり前に不思議なことがしっかりと起こり、観客に伝わらなくては話になりません。
多くの方 (特にマジシャン) が勘違いしているのは、そこに足りないのがエンタ-テインメントであるという思い込み。
そして、すぐに音楽であったり、ストーリーであったり、変なキャラクター設定であったり、ギャグやダジャレであったりと、いわゆるエンタメ的プラスαを、自分の演じている (つもりの) マジックに強引に結び付けようとすることです。
考え方は決して間違いではないのですよ。
でも、
それはある程度基本が出来ていて、さらには経験値もある程度ある、ベテランのマジシャンだからこそ考えるべきだし、実践すべきことであって、
並み、もしくはそれ以下のマジシャンには、
その前にしなくてはいけないこと、それがた~くさんあるのです。
それがまったくできていないのに、エンタメばかり意識するのでますます伝わらず… 観客にいらないストレスを与え続ける。
ビックリするほど気が付いていない方が多いのですが。
マジックで起こることは、普通の人にとって、にわかには信じがたいことです。
だからこそ、ちゃんとした大人、もしくはそれ以上の存在にみえる人物から、きちんと演じてもらわないと、その世界観に安心して飛び込むことはできません。
夕方5時から MXテレビ で「五時に夢中」 というゆる~いローカル番組ならではの生放送があるのですが、先ほどなんとなく見ていたら、“ストリートマジシャンのプロ” (まあ、この肩書の段階で訳が分からないですが ^^; いやホント、本気ならちゃんと大道芸をやってみろって!) という方が登場して、司会のふかわりょうさんに
「ええと… なんかフワフワしすぎていて、どこで反応していいのか分からないです(^_^;)」
そう言われておりました。
他のタレントさんも困惑してましたしね。
「頑張ったね」 「偉い」 「よくやった」 など
小さなお子さんや、リハビリの手段としてマジックを演じている人と同じ意味での評価を受けたい場合はそれで良いのですが…
安心して じっくりと ゆったりと
驚いてもらいたい、魔法を感じてほしい、楽しんでもらいたい、
そう思っているのだとしたら、冷静に考えないと。
ちなみにそのプロの方、「童心に戻ってマジックを」 なんておっしゃっておりましたが、
その前にまず、ある程度まっとうな大人になりましょうよ。
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