前々回

ジョン・ハーマンの 『マジックカード』 に関して少し…

といったことを書きかけたのですが、あの後でmML60号を見たある方からの話をうかがったところ、

私があたかもハーマンのプロットや、ジェミニカウント自体を否定しているかのように捉えられていることが分かり、正直少しばかりショックを受けました。

そのように受け止めた方がいるとしたら、それは100%誤解です!

mMLで取り上げる作品では、原案通りではなく、多少アレンジしていることがありますが、その際はなるべく原案をチェックできるよう、クレジットをしてありますし、変更してある場合はその理由も (時間が許す限り) 説明しております。

また、会員の方からのお問い合わせがあれば、出来る限りお答えするようにしております。

記念号の場合は、お祭りの感覚もあり、普段の収録作品と比較しますと、アレンジの度合いがいつもより高めのものも収録しておりまして、正直今回の 『新マジックカード』 に関しては、まったく原案とは異なる作品となっています。

そのことについては映像でも触れているはずなのですが、実際にご自身で原案をチェックしてみないと、その意図をくみ取ることは難しいのでしょう。

ここから先に書くことは、やはり原案をご自身で確認してもらった上でないと伝わらないかとは思うのですが、とりあえずは一番誤解されたくない部分を明確にしておきます。

まず、私は ジェミニ・カウント という技法自体を否定したことはありません。

どのようなタイプの技法にも、弱点はありますが、適切なところで使用することで、大抵の場合は使える (たのもしい) 技法となります。

また、ハーマンの 『マジック・カード』 のプロットやコンセプトも面白いと思っています。

今回のmML記念号のなかで私が指摘しているのは、あのプロットと、そこに使用される技法 (ジェミニ・カウント)をそのまま生かそうとした場合、マジックカードたる 3枚のカード を、あえて 色違い にすることはおそらく問題であろうということです。

さらにいえば、それでも実際の現場では成立はするであろうことも示唆しています。

要するにかなり 気を使った 表現にしているのです。

結局60号では、色違い を生かし、プロットを変更したバージョンのうちの一つを収録したわけですが、もう一つのアイデアとしては、プロットの方を生かして、 色違い という設定を捨てるという選択があります。

こちらはmMLスタッフからの許可がおりたら、そのうち収録してみようかと考えています。

実は予告していた本当に掘り下げたいことは、この先の話。

長くなるので気が向いたらそのうちに。

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