今月半ばに3日ほど関西に遊びに行っていたせいもあり、今週月曜日まで体と頭がグチャグチャでした。
なんていいながらも、先週土曜日は隅田川の花火を知人宅の特等席で鑑賞。Hさん、ありがとうございました。初めてお会いしたHさんのお仲間も、みなさん素敵な方ばかりで、特に文学座の俳優であるOさんのお話は興味深いものでした。
ところで月曜日は、定例の 『ゆうき会』 の他、『奇術探究5』 の写真撮影、来月号のmMLチェックなどでバタバタしていたのですが… 50号収録の 『マクドナルドの4A』、自分でもその存在を忘れるほど以前に撮影していたのですが(収録時間数の問題でのびのびとなっていました)、…良いと思います!
※無論、他の収録作品もかなり濃いですのでお見逃しなく! ただし (本当は) かなり高度なことをしておりますので、初心者の方はご注意を!
自分の知らないトリックや手法を知ることが最優先で、実演やリハーサルはもちろん、基本的な原理や一般観客からの見え方の理解さえ滞ってしまっている方にとっては、あまり新鮮味は感じられないかもしれませんが、実践とスキルアップを図っている方にとっては、かなり有益な情報が含まれております。
ぜひとも大切に使用してください。
ところで 『マクドナルド4A』 では、私自身は長い間ジョニー・トンプソンの手順 (映像化されているものではありません) を愛用してきました。
今回収録したものは、mML用に新たに構成してみたものですが、時間をおいてあらためて見てみると… (゜o゜) 本当によく出来ています。(^_^.)
創作を行う奇術家の場合、大抵はエースのスイッチや、カードを消していくシークエンスに気を取られるのですが (実際問題、そこは計算の上で作りあげています)、時間をおいてあらためて見直してみると、撮影の直前に、ほぼ思いつきで演技した、“前ふりとなるエースの取り出し” が、実に効果的であることがわかるのです。
単独のトリックでもそうなのですが、いくつかのトリックを組み合わせてプログラムを作る場合、順番はもちろんのこと、その種類、一見同じテーマに見えるトリックでも、手法や演出ひとつで、全体の印象が変わります。
今回はそれが実にうまくいった好例といえるでしょう。
…まあ、何が言いたいのかというと、mMLは流行と関係なく制作しておりますので、本当にスキルアップしたいという方は、「創刊号から順番に進めるのが無難です」 ってなことです。
ちなみに、8月のmML収録日は、2日の日曜日となります。3日の月曜日は収録がありませんのでご注意を!
メンバーの方は15時くらいに会場にお集まりください。
で、西川美和監督の 『ディア・ドクター』 見ました。
前作 『ゆれる』 のようなサスペンスこそないものの、その制作スタイルは変わりません。
主人公と、そのまわりの人々の視点、思いが、それぞれの立場から、また、事件の前後から淡々と (しかし丹念に) クールに描かれ、表層上のテーマ (本物の中の悪と偽物の中の善、何が本物でなにが偽物なのか?) とは別に、リアルで複雑な人間の心をあぶりだしていきます。
薬屋のセールスマンと、刑事の喫茶店での会話、診療所を去ろうとする研修医と刑事の会話、このシーンでは思わずうなってしまいました。
西川ファン、また、行間を読むのが苦にならないという骨太の方は必見です。
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