先日北海道の講演会 (公演に近かったけどね) を無事終えて、羽田に戻り、浜松町でmMLのチェックをすませた後で、堀内君の10回目のライブに顔を出しました。
1回目以来であったので、場所が分かるか不安だったのですが、途中、前方に見覚えのある後姿が… 愛弟子のライブに向かう佐藤喜義さんでありました。
最近になって、家電が壊れ、ついにケータイを持つはめになった佐藤さん、このブログも読んでいただいているようで… 「ゆうきくんよお、最近ブログの更新がねえからさあ、なにかあったんじゃないかと思って心配してたんだよ」 (^_^;)
まあ、私も最近までケータイを持たずに暮らしておりましたので、そういった世の中に柔軟に対応している方たちから心配されたり、面倒くさがられたりしていたわけですが、まさか佐藤さんからブログの更新を心配される日がこようとは…
私なんぞ、基本的にはパソコンやケータイなどのブラックボックスが大キライなので、一向にモチベーションがあがらず、いろいろと覚えることも苦手なのですが、元来が凝り性の佐藤さん、結構ケータイにはまっているようで、がんがん使いこなしている模様… なんともうらやましい限りなのでありました。 (^^)
さて、堀内君の方はといえば、満員御礼で、肝心の中身もよくまとまっていました。10回でこれくらいできればたいしたものです。
(私は単なるファンやマニアではなく、駒込で本人の指導も多少している立場でのコメントです)まあ、本人も50回、100回を目指しますといっているのですから、もう少し背伸びは抑えた方がいいような感じもしますが、それができるのも若いうちなのかもしれません。なんにしても10回はえらい!そう褒めておきましょう。
さて、彼とほぼ同世代であるmMLスタッフの野島くんの最新DVDが発売されました。
4本目の今回はコインと輪ゴムの作品集です。
このブログや拙著で何度も繰り返していることですが、ライブ(現実)と映像はまったく別物です。
ライブでトリックを演じる場合、誰が、どのような対象に、どのような状況で演じるかによって、観客の受ける印象や点数はまったく違ってきます。
そして、ライブ用に構成されたそれを、単に映像で見た場合、一般的にそのトータルな点数は下がります。
俗に 「マジックは生でみないとね!」 といわれるのはその部分が大きな理由であると考えられます。
したがって、それが弱点であることを知っている人間は、そういった事実を逆手にとり、映像としての長所を生かす方法を考えるわけです。
えー… 今回ここで何がいいたいのかというと、トリック自体や、そのシチュエーションは、ライブなのか、テレビやパソコン、あるいはDVDの映像なのかによって、向き不向きがあるということです。
そして、そのさじ加減や、作品の選択は結構難しい…
mMLでは、最初に一般客に対するライブ映像、実際のレクチャー会場における、奇術家や生徒、カメラに向かっての演技、解説、といった、三段構えのスタイルを守っていますが、そもそもこのスタイルには、それだけ限界(しばり)が大きいということです。
あくまでも実際にマジックを覚え、やってみるための教材であるからこそのスタイルであり、単に私のパフォーマンス(だけ)を、より良い形で提示しようとするならば、もっと別の提示の仕方があるのです。
演技や効果自体だけでいえば、「ライブ」よりもその後の「演技」や「解説」の方が見やすい(うまくみえる)といったことがあるのはそのためです。
※私自身の調子の良し悪しだけではない部分もあるのです。(^_^.)
しかしながら、なるべくそういった部分で差ができないような作品群を選択するという作業をしておりますから、なかにはまったく気が付いていない方もいることでしょう。
…たぶん話についていけなくなっている方が多いと思いますので、そろそろまとめます。
要するに、マジシャン自身のためには、ライブを収録しない方が良いマジック、もしくはパフォーマンス、があるということです。
監修者という立場上、一通り映像に目を通し、まずい部分は直してもらいますが、その制作過程は毎回バタバタで、個人的にはもう少し何とかしたい部分もたくさんあるのです。結局一番難しさを感じるのはいつもライブ撮影の現場であり(私の場合ももちろんそうです)、ここには本当に大きなリスクを感じます。
正直に申しましょう。
何度も取り直しを続けた野島君のライブ映像では、今回の作品の良さは感じとることが難しいと思います。
しかし、今回収録された作品群の、トリックとしての完成度はかなり高いです!
解説を聞いてはじめてうならされたものも多々あります。
※つまりあなたの使い方次第では強力な武器になる可能性を秘めています。
将来、詠み人知らずの古典として継承されるであろう、とてもパワフルな作品も含まれます。
「演技と解説」 部分を、即席マジックを心より愛するすべての愛好家にお勧めいたします。
是非とも一つのトリックを作り上げるために費やした、彼の情熱や愛情を汲んであげてください。
以上、私的にはめずらしい、mML商品のマジ宣伝でした!
千歳に集まってくれたみなさん、まとめ役のKさん、ありがとうございました。
すばらしいカードマジックをみせてくれたAさん、連絡お待ちしております。
伊達青年会議所のみなさん、講演会に足をお運びいただいたみなさん、感謝です。
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