カオス

David Jenkins という方の商品 「Warp One」 の宣伝と動画を見たのですが、……いや、悪くはないですし、動画で見る限りご本人はお上手なのですが (かなり画質の落ちる動画で見ても、ありえないほどヘタだったり、現象自体がよく理解できないものって、ありますよね? まあ商品とは限らないのですが) コレって結局……

 おもいっきり、原案に戻ってしまっているのでは?

まあ、別にいいんですけど、新アイデアとか、改良だなんて言われますと、ちょ~っと違うかなと。

元々1枚のカードが手の中を通すことでリバースしてしまう(たしかジェフ・バスビーの)アイデアを、ロイ・ウォルトンが2枚のカードを使用するようにしたことで、 「カード・ワープ」 として完成し、さらに発展していったことを考えますと、動画をふくめた映像の普及と共に、ますますこーいった逆の現象に拍車がかかって行くのかなと…… そう感じた次第です。

念のため言っておきますと、私は(バスビーの)オリジナルアイデアについて、正確なハンドリングは知りませんし、この商品を買って説明を読んだわけではないので、忘れられた過去のトリックにスポットを当てた、つまり原案者を充分に意識した作品なのかもしれません。 

 それはそれで 「あり」 だと思います。

また、実際には本人の思惑とは別に、製作会社が 「新アイデア」 という 「売り」 になる部分をあおったり、もしくは勘違いしているだけかもしれません。 

例えばそういった事情の例としては、以前このブログでも、テンヨーから販売されているタイプの、「スパークル・アイ・デック」 に関する裏事情(経緯)を書かせてもらいました。 ※気になる方は「マジック・グッズ」のカテゴリーで調べてね!

改良や改悪といった問題は、視点のおき方によって異なりますし、クレジットの問題も一言でいえるほど簡単ではないのですが、一つのアイデアや、方法論、手順といったものをいじくりまわす際に、自分がいったいどれほどの、そしてどこのポジションに位置しているのか? こいつを自覚していないと、多くの問題をおこすことになりかねません。 ネタやアイデアなんぞ、重なって当たり前くらいに思っておかないと、単に性質の悪い 「オリジナル病」 患者になってしまいます。

 あくまでも謙虚に、そして慎重に行きたいものです。

最近 「WOW」 という商品が話題の益田さんなんて、ほ~んと、こちらが恐縮するくらい謙虚な方なんです。あれだけの実績を残しながらも、あのキャラクター…… 我々も見習いましょう!

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