整頓好き

昨夜のトイザード極小ライブは、おかげさまで満員でありました。

まあ、限定9名なんですけど。(^_^.)

先月のように急なキャンセルもなく、先月ほどの寒さではなかっただけでも助かったのですが、当日応援に来てくれた (大人の) 関係者が、一番後ろで3名ほど立って見てくれていたおかげで、人口密度の加減もちょうどよく、なかなか良い雰囲気ではなかったかと思います。

実際の現場を見ていただかないとわからないと思うのですが、非常にバランスの難しい部屋なのです。

…とはいっても、部屋のつくりの問題で寒いことは寒く、手や舌がなかなか暖まらずに、やたらカードを落としたり、セリフをかみまくっておりました。m(__)m

ちなみに厚川さんのトリックは 『エースの入れ替わり』 と 『逆説4A』(この4Aは以前、松田道弘氏がその発想に驚かされたと書かれておりますし、『ゆうきとものクロースアップマジック』 でもコラムの中でふれている作品です) を取り入れてみたのですが、後者はすでに私のハンドリングでレパートリーとなっていて、演技的にもほぼ問題はなかったのですが、前者はちょっと難しかったかなと。

手順自体をこなすことはできますし、観客の反応もそれなりにあるのですが、私のリズムというか、ライブ全体の流れには合わないのですね。

すでに同じテーマにおける、自分のパターンがいくつか出来上がっていることもあるのでしょう。

実は前日、あらためて読み返してみて、その構成の見事さにうなってしまったのです。

基本的にはデイリーの 『ラスト・トリック』 における構成と演出そのままなのですが、そのハンドリングと合理性、ミスディレクションの使い方が、実に厚川さんらしいのです。

是非一度、裏の仕事をせずに、観客から見えているであろう、表の動作だけをシュミレーションしてみてください。 その合理性に驚きますから。

少し難しい話になりますが、実際の演技においては、本来の動作や説明を 『はぶく』 ということも重要です。

ショーの流れの中では、あまりきっちりと説明しない方が良い場合もあります。

が、しかし、それはそのときに (そのレベルに達したときに) 考えることであり、99パーセントのカーディシャンは、デイリーや厚川さんらの考え方に大いに学ぶべきであろうと思います。

風変りで、奇妙なオリジナル作品ばかりが厚川昌男の特徴ではありません。

一見、本当にオーソドックスなコインやカード、そして演技の際に醸し出す雰囲気そのものにまで、オリジナルを感じさせる才人でした。

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