もうひとつ、あらためて 「悪くないな」 と感じたトリックがありました。
いや、正確には収録されているすべてが良いトリックなのですが……(^_^.)。
収録したのが昨年12月であったので (ほぼ2ヶ月先行しています)、自分の映像でありながらも毎回 (良くも悪くも) 新鮮だったりするのです。
チャーリー・ネイグル氏の 「トラベリング・エーセス」 は、やり方を読んだだけでは演じる気のしない代表的なトリックのひとつだと思います。
※高木氏などにより、何度も日本語になっておりますし、最近?では 「カードマジック入門事典」 にも収録されています。
しかし実際に演じたことのある方はお気づきのように、このトリックで使用されている大胆な策略は、実はものすごくディセプティブであり、本当に実用的です。
即席で、スライハンドを使わずに移動現象を達成するために、最低限の説明能力が要求されますが、そもそもこのトリックに必要な、ある程度の説明能力を持っていない場合、おそらく他のどんなタイプのトリックを演じても中途半端に終わってしまうことでしょう。
そういった意味でこのトリックの練習やリハーサル、そして実演はよい訓練になると思いますし、物理的、心理的ミスディレクションの良いサンプルとなるでしょう。
ところで上記のシークレットムーブ?に関しては、実際に試してみれば分かるように、演技上はまったく問題ありません。
実は私が常々気にしていたのは、ダイナミックな移動現象を達成するために採用されている 「エキボック」 のことでした。
手順の前半で進められている 「秘かな移動」 のために、実際にはかなり無駄な時間と手間を費やしています。
後半においても 「エキボック」 を使うがための手間を観客に強いることは、演技の流れ上はあまりよくないだろうとずうう~っと感じていたのです。
そこで考えたのが今回のmMLで演じている方法です。ここ数年使っていますが、かなり気楽にできますし、観客の反応もなかなか良いと思います。
解説では、ライブでは採用していないバリエーションも収録しておりますのでお見逃しなく。
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