訃報です。
イギリスの重鎮、アリ・ボンゴさんが亡くなったそうです。
日本では、あの、アラビアの怪人?アクトが有名でしたが、普段は背筋をピンと伸ばし、そのにこやかな表情の中に知性と品のよさを感じさせるイギリス紳士でした。
ご冥福をお祈りします。
ところで例の怪人アクトは、氏が十分な名声を得てからのものであり、氏の本来のスタイルを知っている観客にとってこそ新鮮であったのだろうと想像します。
何事もまずは基本からです。
日本の奇術界に多大なる影響を与えた巨星の一人、高木重朗さんは、マジックに関するあらゆることを愛されていました。
当然得られる情報は、すべてのことを実際に試し、また、研究されていたようです。しかし、世界中のマジシャンがポロックにあこがれて鳩を出し、燕尾服を着始めたときには、鏡に映る自分の巨体を冷静に見つめた上、それをあきらめたという話を聞いたことがあります。
真偽はともかく、もし本当だとすれば良い話です。
あこがれだけではお客様のためのパフォーマンスはできません。
最低限のスキルを身に着け、接客を学び、経験を糧に考察を積み重ね、はじめて自分のキャラクターの活かし方もわかってきます。
今自分のできること、できるべきこと、そしてできないこと、やるべきではないこと。
それぞれをしっかりと把握しておくことも、大切な基本なのだといえます。
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