ダイ・ヴァーノンはかつて、ネイト・ライプチヒに素晴らしいマジックを見せてもらったことがある。
ヴァーノンは、そのトリックのネタについては尋ねずに、こう言ったという。
「ネイト、これはいままで見た中で、1番美しいトリックだよ。いつか君がそのやり方を僕に教えてくれる日がくるといいね」
ヴァーノンは、無理強いをせずに自分の気持ちを伝えた。
ライプチヒは秘密を明かさないか、それとも共有するか、すぐに決められただろう。
他人、その人のアイディア、とりもなおさず他人の持つ秘密、こういうものに対してヴァーノンが示したこれほどの尊敬の気持ちは、偉大なる達人の名に値することを示すエピソードである。
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